2011.3.11を忘れない(2)

2011.3.11を忘れない(2)

前回に引き続き、東日本大震災発生後の当社の対応をお伝えいたします。

発生翌日の3月12日午前7時、店内は異常な状態になっておりましたが、唯一の救いは負傷者が出なかったことでした。5時間ほど応援者が店内清掃を行いましたが、一向に綺麗になる気配がありません。そのころ当時の社長が常陸太田店に到着したのでした。

社長は応援者と被害が無いため出勤できた店舗従業員に集合をかけ、開口一番こう言いました。「いま避難所を3軒廻ってきた。そこではお腹を空かせ、喉が渇き、寒さに震えている人がいっぱいいる。通常通りの営業はできないが、店頭で販売することはできる。水やパン、バナナやオレンジ、ホッカイロなどを、店頭でワゴン販売するぞ!今すぐだ!」。 ”この一声で目覚めた”、そんな瞬間でした。即座に品物を準備し、13時ごろから店頭販売を開始。私は道路沿いで「マックスバリュが店頭販売しているよ!」とマックスバリュの幟を振りながら大きな声で叫び続けること約30分、一人の年配の女性が私に声を掛けてくれました。「マックスバリュさん、やってるの(営業しているの)?助かった。ありがとうね!」といわれたので、その女性の手を引き店頭にお連れしました。食べ物と飲み物を数点お買い上げになられた際に、「本当にありがとう」と涙ながらにお伝えいただき、店を後にされました。その後、続々とお客さまが来店され、涙ながらに「ありがとう」と言ってくれたお客さまも数多くおりました。そんな有り難い言葉に、社会人となって初めて"地域に貢献出来た"と実感しました。

~つづく~

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